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【 ローズウッドについて 】

掲載日 2025-06-03

どれ、たまにローズウッドのことを書いてみようかなと。

とは言っても、私は所詮専門家ではないので間違いがあると思う。
見つけた時はごめんなさい、だな。



ローズウッドの類は地球上では亜熱帯のような地域ばかりに生息している。
地域により似ているものがあるが、微妙に違ってもいるので、おそらく150種ほどあるのではないかな、と思っている。
私の所にはその中で約20種類ほどはあるのかな…?
今日は私の所にある分だけ少し書き出してみようかと思う。



まず、ローズウッドの王様と言うと思い浮かべるのは、
【1】Brazilian Rosewood だよね。
別名ハカランダとも呼ばれている。

Brazilian Rosewoodはローズの模様があやしい写真が出回っているが、現実には大人しい杢目が多い。そして削った傍から酸化して黒く変色していく、硬くて重い材である。
木粉(切り粉)はもう大変な芳香で、ずっと香りを嗅いでいたくなる程である。
こんな香りのする木材はBrazilian Rosewoodともう一つ、紅木紫檀。
あの三味線の竿になる木材だけだ。
本物かどうかはこの香りですぐわかる。

当社にあるこの材は高価で、時価となる事は仕方のないこと。ご理解くださいね。



このBrazilian Rosewoodと同じ木材と世間に誤解されているのが、
【2】ペルナンブコ(pernambuco) である。
別名パオブラジルとも呼ばれている。

曲げ強度に優れていて、硬くて密度が高く、気孔も少ないおかげで湿度に大変強いというのが特徴だ。
優れたバイオリンの弓には最適ということで、世界中の楽器メーカーに重宝されている材でもある。



次にご紹介するのはキングウッド(Kingwood)。
正確に言うと、
【3】Brazilian Kingwood
【4】Mexican Kingwood の2種類だ。

ブラジル産は上品な綺麗な紫色をしていて、
メキシコ産は情熱的な濃い紫色。
どちらが良いかはお好みだよね…と女性に例えるのは昔は良かったが、今はブーなのだ。

話を戻して、どうしてKingwoodという名前なのかというと、まっすぐ上に伸びているからだ。杢目はタイトなストレートで、まさに“Kingwood”の名に恥じないものである。

ローズウッドを選ぶ人は杢目の乱れているものを好む人が多いと思う。実は私も昔はそうだった。
でも乱れた材は芯材を入れて補強しないとなかなか使えない。
削っては寝かせることを長期間しても、完成後の落ち着きが怖いのだ。率も悪い。
その点このKingwoodは作っていても愉しい材である。

日本国内にはブラジル産が断然多く入っていて、メキシコ産は少ないようだ。
この材は紫外線に当てておくと何の変哲もない茶色の木になることも知っておくべし。



次には南米に近い【5】Honduran Rosewood。
緻密で硬く、高い音が出るということでマリンバに使われている材だ。
これはまだ日本国内でも探そうと思えばあるのではないかな。

色味としては淡い黄茶から少し濃い茶まであり、中に杢目の綺麗な物がある。このHonduranの根に近い所のコブが大変杢目の複雑なRosewood Burlwoodと言って、高価で取引されていることは知っていて損なし。
最大長が30cmあるかないか…だからフロント材としてはなかなか使えない。
私は昔、Paul Daytonがイベントに1本持ってきていたので迷わず購入した。



おっと、忘れていた。
ブラジル産では【6】Amazon Rosewood もあったな。

とても硬くてBrazilian Rosewoodよりもさらにソリッドな材である。
高音で大変キューに向いている材でもある。
アマゾンにはおそらくまだ発見されていないだけで、数十種類のローズウッドが存在しているのではないかと私は秘かに思っている。


あっと、【7】Santos Rosewood というのもあるね。
このあたりも当社にはほどほどにある。
もとはBrazilian Rosewoodの代替品として購入したのだが、この材も今ではもう手に入らなくなってしまった。

実は、最初に代替品と言われて手にした時は見た目が全く似ていなかったので「エッ!!」と思った。
しかし年月が経ち、削った丸棒の音を聞くとまさしく同じような打音。そして指先の爪で引っ掻いた時に聞こえるカサカサという響き(これをサスティーンと言う)もBrazilian Rosewoodにそっくりだ。
フ〜ン、なるへそ…やはり代替品と言われるだけある。



それからもうひとつ有名なのがブラジル産のRosewoodで、
【8】Brazilian Tulipwood だ。

黄色から濃いオレンジ色が美しくて、当社の在庫としてはかなり少ない材である。

私は20年ほど前から少しずつローズウッドやピンクアイボリーを買い集めていたのだが、チューリップウッドももっと買っておけば良かったと後悔したものである。

この材は正直、オテンバ娘である。
大丈夫だろうと思って少し削るとまた動く。
おそらく一番の職人泣かせの材だ。
でも材の色、杢目のすばらしさはそれらの悩みを吹っ飛ばすほどである。大変美しい!!

もう20年以上前のことだが、私とErnieは次に何がワシントン条約にかかるだろうかという話をよくしていた。
次はおそらく南米のスリナムスネークウッドではないかと思って、200本ほどスネークの杢の深いものを買い漁ったのだが、なんとハズレだった。そのままローズウッドに行けば良かったと悔やんだが、後の祭りだったね。
ちなみにスネークウッドは2025年現在も条約にはかかっていない。
ピンクアイボリーも同様に条約にかかっていない。
まぁでもいずれ入手できなくなるだろうな、と思っている。




さて話を戻して…
【9】はMexican Cocobolo をご紹介しよう。

杢目の錯綜したローズウッドというとまず一番先に名前が挙がる。
黄色、橙色から茶色、紫がかった色まで多種多様な色合いのものがあるが、製品化して10年、15年と経ると少しずつ暗くなっていく材である。
つい最近、30年程経ったココボロのJWの修理依頼が入ったけれど、暗い杢目になってもやっぱりココボロはカッコ良いね。

見た目がいいので買う側からはよく好まれる材だが、Cocoboloはキューメーカーにとってはとても頭を悩ませる材である。
木くずが呼吸器や肌につくと毒性が一際強い、キューメーカー泣かせの材でもある。
一度アレルギーになると触れただけで蕁麻疹が出る程で、これは一にココボロ、二にエボニーだ。



次は一気にアフリカに飛んで、
【10】Bubinga、 通称African Rosewood。

ここまで紹介した9種の材は育つのにとても時間がかかり、20cm径になるのに100年も200年もかかるのだが、Bubingaは径が2m50?もあるような、いや、3mまでも育つ大木だ。
木材屋で目にした時にあまりにも径も高さも大きかったのでそこまで希少性を感じることがなく、購入を手控えたものである。
この材も日本国内にはまだまだある方だと思う。

Bubingaは辺材との境がとても美しい材でもあるし、滝の水が流れるようなWater Fallという杢も、また玉杢も愉しめるとあって、言うことなしである。
日本国内では大きな材が座卓だったり、衝立などにも使われている。
東南アジア産の花梨などと同様の扱い方をされている材だ。




次はアフリカ東部、タンザニア産の
【11】African Blackwood。

これも実はローズウッドの一種である。
削るともう真っ黒の黒檀、いやそれ以上に光沢が半端ない。
木質が緻密で水分にも強く、よく乾燥されたものが木管楽器のオーボエやクラリネットに使われているのは有名である。
フルートにも使われているみたいだけれど、フルートは金属(ブラス)の方がよく知られているよね。
60年ほど前、私が小学生の時に最初に触れたフルートは白銀のものだったっけ。(あの時の先生は美人だったな〜。)

国内ではアフリカ黒檀と称されて売られていたりするが、ガブーンエボニーなどよりもより真っ黒なので重宝されたのだろうな。
とにかく美しい材である。




【12】〜【14】は私の好きな Madagascar Rosewood を紹介しよう。

私の所にはおそらく3種のMadagascar Rosewoodがある。
今回ローズウッドについて書いてみようか、と少し調べてみて驚いた。
マダガスカルはアフリカの南東部にある離島で、地図で見ると伊豆の大島くらいの感覚であったわけだが、なんと広さは日本の約1.5倍!!ビックリだね!!
そしてそのアフの大島にはローズウッドが48種もあるみたい…ブクブク(沈没)。
な〜んだ、それならば私の手許に3種もあるのは当たり前と言えば当たり前だ。

私が最初にMadagascar Rosewood材を目にしたのが今から20年ほど前のこと。
Dave Bardnbruggeを連れてあちこちの木材屋に行ってた頃、西海岸の木材屋にあった濃いオレンジの材に目がいったの。
厚みが8mmほどだったけれど、キューの材としては大変ロスが多くて歩留まりが悪く、購入しなかった。
おそらくギター用の材だったのだろうけれど、今まで買わなかった材で一番後悔した材でもある。
買っておけば良かったなぁ〜と何度思ったことか…。
色味としては昔のペクイアアマレロをよりイタリアンに近くしたような明るいポップな色合いだったっけ。
ま、済んだ事は忘れて紹介を続けようか。


まず1つ目は、パリサンダー(Palisander)。
仏領だったのでパリ人のサンダルウッドだったのかしら、などと勝手に記憶していたけれど、これがダルバージアグレベアーナ、日本には建材として入っている。

2つ目のダルバージアバロニーは、インクドリップと呼ばれる独特な模様が美しく、トーンウッドと呼ばれるようにBrazilian Rosewoodと同じようなサウンドを持つ材である。キューにも大変向いている材だ。

最後に控えしはこれぞRosewood!と言わんばかりの深い紫のダルバージアマリティマ(Dalbergia Maritima)。
マリティマはまずほとんど日本には入っていないようで、なかなかお目にかかれないとIKKOが言っていた、「マボロシー!!」

私の代ではこの材を使ってのキュー作りなど出来ないと思うが、興味のある方は息子達にご相談ください。



と、ここまでで14種だね。
あとは東南アジア産のローズウッドだね。



アジア産といえば、
【15】East Indian Rosewood と、
【16】本紫檀 をまず紹介しないとね。

それから、私の大好きな模様を持つ
【17】手違い紫檀 というのもある。

あとはベトナム産の、
【18】名前の知らないRosewood (本当に名前がわからない)。

そして、花梨【19】 もRosewoodである。

それから 【20】紅木。



これでとりあえず20種だ。

もう少し細かく言うと紫檀も産地により違ってくるので、およそうちには20〜25種があるのだろうなと思う。




フーっとため息が出るね。

久しぶりのひとりごとはしんどい(笑)



今日のところは中途で退場することにする。

また近いうちに続きを書こうと思う。
どうぞお楽しみに〜!