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【 Sさんのシャフト 】

掲載日 2019-05-28

いつからだろうか、シャフト製作を頼まれるようになったのは?

RさんのKersenが最初かな?それとも……?

キュー作りを始めた時からずっと頑なに断ってきたのよ。
他のメーカーのキューのリペアも、それからそのシャフト作りもネ。
なぜかと言うと、まず何よりも自分のキューを作りたかったし、他メーカーのキューのことをやる時間もなかった。お金とのバランスも合わない。上手く作る自信もない、etc...)


でも私にも人情がありますから、今までいろいろ購入してくれた方から頼まれるとそう毎度毎度断ってもいられない。
(まぁ自己満足のキューでは楊枝のかわりにもならない。武士でもないので…食わねばならぬー。)

おかげ様で今までお作りした方からは何のクレームもない。
かと言って、お褒めの言葉もないから良くもないのかしらん??

最近ではBludworthとかJoss West、Cokerなどのシャフトを作って欲しいというのも入ってきたね。
Kersenを頼まれることも多いし、SWなんだけどと言われてキューを預かってみたらKersenだったこともある。
GinaやTADはもちろん、GusやBarryも入ってくる。

考えてみるとほとんど全種だよね、なんで?なんで?…


オイラのポリシーは一体どこに行ったのか?
ていうかここまでくると、もはやポリシーも何もなかったのかな...(笑)


こう簡単そうに書いているが、クレームがないというのは実はすごいことだと思っている、シャフトで…だよ!
誰も褒めないから自分で褒めちゃう!

11山でも14山でもネジのベースは皆同じとお思いだろうが、実はメーカーによって微妙に違う。
同じ11山でも芯の太さが違ったり、山の形状が違ったり…時には同じメーカーでも製作時期によって違ったりもするのである。

よく「シャフトを送るので同じように…」と言われるけど、今お使いのシャフトだけを見てもこちらはな〜んにも分からない。
オリジナルの物でも出来の悪い緩い締め味の物はとっても多い。
だからバットを見せてもらいたい。
こちらはジョイントピンを見て、そのネジを見て合わせて作っているのだ、エッヘン!!


好きなピンは私自身は木ネジだけど、いつまでもしっかりしているDave B.ぐらいのものが好きである。
ま、Daveに教えたのは私なのだから、良くて当たり前なのだけどね♪

Daveのは私と付き合う前の彼のピンは3/8−10のトンガリ山のピンだった。
これはどのメーカーの物でも必ず緩くなる。
必ずだ、ホント。
その彼のピンを11山の平底で台形ネジにして、私の知っていたNYのピンメーカーに頼んだのが始まりである。

今でも私はILC Cueと9Heartsに使うピンはこのNYの彼に頼んでいるのだが、彼によるとこの変形ピンを頼んでいるのは現在世界で私一人だけだそうである。
(Daveは私と組んでいた時に400本程頼んだので、今はその残りを使っているのであろう。それが切れたら…もう手に入らないネ…おそらく)



Daveもだけど、球を撞かないキューメーカーは大変多い。
これには驚くばかりである。
球を撞かないから素材をストックする習慣がない。
ManginoもBlack Boarも、アメリカのメーカーはほとんどだ。

私は材料は次の5年分・10年分は注文しておきたいタイプだ。
輸入に規制がかかっている象牙やローズウッドだけでなく、メープルもエボニーもピンクアイボリーもスネークウッドもバールも、ジョイントピンも刃物もペーパーも…

とにかくキュー作りに使われる素材は全てそうである、あふれるほどストックしておきたい。

なぜかというと、長いキューの歴史の中で、それまで簡単に手に入ったのにいつの間にか手に入らなくなったものをたくさん見てきたから。
同じ物がなくなると全く品質が変わってしまう。
どうしてか分からないけどネ。
べニア材・糸巻きの糸・先角材・シャフト材・タップ……み〜んなそう!!

だから自分の気に入ったもの、ずっと使いたいものは手に入る時に出来るだけ買ってストックしておくようにしています。

時代が変わればもっと良いものが現れるかも...なんて絶対にないネ。
素材は粗悪にはなるけど、優良にはなりません。不思議だネ。



今日は“Sさんのシャフト”でした。



合掌